【Python 初心者】PyPy/ WinPythonのインストール

●インストール環境(2024年9月現在)

  • Windows 10 Pro 22H2 (19045.4894)
  • Intel(R) Core(TM) i7-8700 CPU @ 3.20GHz 3.19 GHz
  • 16.0 GB

【Python 初心者】PyPy のインストール

zipファイルのダウンロード

PyPy公式サイトからzipファイルをダウンロードし、解凍したフォルダを配置します。
Python 2とPython 3のバージョンがありますが、最新のPython 3対応版を選択しましょう。

PyPy公式サイト

画面上部の「Download PyPy」をクリックします。


ここでは、windows 64 bit 版を選択しますが、他のシステムで使用したい場合は、使用するシステムに合ったものをダウンロードして下さい。


zipファイルの解凍と配置

ダウンロードした「pypy3.10-v7.3.17-win64.zip」を、配置したい場所に解凍します。ここではHドライブの直下に解凍します。解凍したファイルの中には「pypy3.exe」等、下記に示すファイルが含まれています。
pypy3.exe はパスを通しておきましょう。



ダウンロードの確認

下記のように、「pypy3 -V」と入力して、バージョン番号が正しく表示されれば、正常に動作しています。又、PyPyのバージョンと同時に表示されるPythonのバージョンは、PyPyがどのバージョンのPythonインタプリタと互換性を持っているのかを表しています。
つまり、今回インストールしたPyPy 7.3.17 は、Python 3.10.14インタプリタに準拠している事を示しています。


PyPyでのPythonスクリプト実行

PyPyを使用してPythonスクリプトを実行するには、通常のPythonスクリプトと同様に以下のコマンドを使用します。

pypy3 my_python.py


ライブリのインストール

既にpipがインストールされている場合は、pipコマンドでライブラリをインストールできます。

pypy3 -m pip install ライブラリ名


pipがインストールされていない場合は、以下のコマンドでpipをインストールします。

pypy3 -m ensurepip


PyPyがCPythonより動作が速い理由

PyPyがCPythonより動作が速い理由は、JITコンパイル(Just-In-Timeコンパイル)技術を使っているからです。

  • JITコンパイル
    PyPyはプログラム実行中に頻繁に使用される部分を、ネイティブコードにコンパイルして効率的に実行します。この方法により、CPythonのようにインタプリタが毎回コードを逐次解釈する必要がなくなる為、実行速度が大幅に向上します。

  • 高度なメモリ管理
    PyPyは、ガベージコレクション(メモリ管理)の最適化も行っており、大量のメモリを扱う際のパフォーマンスが改善されています。

以上により、特に長時間実行されるプログラムや計算処理において、PyPyはCPythonよりも高速になることが多いと言えます。


注意点

  • C依存のライブラリとの互換性
    PyPyは一部のPythonモジュールやC言語で作成されたライブラリをサポートしない場合があります。特にC依存のライブラリ(NumPyなど)を使う場合は互換性を確認して下さい。

  • Pythonとの性能や互換性の差異
    標準のPython(CPython)とPyPyの間で性能や互換性に差異がある場合があるため、特定のアプリケーションにおいては事前に十分なテストを実施して下さい。


【Python 初心者】WinPythonのインストール

WinPythonインストーラーのダウンロード

以下のダウンロードページで「Download」ボタンをクリックしインストーラーをダウンロードします。「Download」ボタン下の「Files」タブを選択すると、旧バージョンが表示されるので、旧バージョンのインストーラーもダウンロード可能です。
自分の環境/用途に合わせてダウンロードして下さい。

WinPython ダウンロードページ


WinPython 旧バージョン インストーラーのダウンロード

「Files」タブの中から目的のバージョンをクリックします。


目的のバージョンのインストーラーが表示されるので、クリックしてダウンロードします。


WinPythonインストーラーの実行

ダウンロードした「Winpython64-3.12.4.1.exe」をダブルクリックしてインストールします。インストール先のフォルダを聞かれるのでフォルダを入力し、「Extract」ボタンをクリックして下さい。


下図のように、インストールが開始します。


インストールが終了すると、「100% Extracting」のダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスは自然にクローズします。


インストールの確認

インストールフォルダの中にある 「WinPython Command Prompt」 をダブルクリックして起動します。「python -V」を入力して正しいバージョンが表示されれば成功です。


Pythonの実行

  • インタラクティブモードでの実行
    「WinPython Command Prompt」を起動し、「python」コマンドを入力します。pythonのプロンプト(>>>)が表示されるので、ここに実行したいPythonコードを入力し、Enterキーを押してPythonコードを実行します。
    終了は、exit()を入力します。
  • スクリプトでの実行
    「WinPython Command Prompt」を起動し、python コマンドでスクリプトを指定して実行します。


IDE(SpyderやJupyter)の使用

  • Spyder
    インストールフォルダ内の「Spyder.exe」を起動して、Pythonのスクリプトを編集・実行できます。


  • Jupyter Notebook
    インストールフォルダー内の「Jupyter Notebook.exe」を実行する事で、ブラウザベース環境でPythonコードを実行できます。


ライブリのインストール

WinPythonにはpipが含まれているため、追加のPythonライブラリは通常通りpipを使ってインストールできます。


まとめ

  • PyPy
    ・公式サイトから、zip形式ファイルをダウンロードして解凍し、フォルダを配置します。
    ・PyPyの実行は「pypy3」コマンドを使用します。
    ・pipがインストールされていなければ「pypy3 -m ensurepip」コマンドでインストールします。
    ・C依存のライブラリとの互換性は十分にテストを実行して確認する必要があります。
  • Winpython
    ・ダウンロードページからインストーラーをダウンロードして、インストールします。
    ・pythonの実行は、「WinPython Command Prompt」で、pythonコマンドを使用します。
    ・IDE(SpyderやJupyter)が使用できます。
    ・pipがある為、ライブラリはpipコマンドで管理ができます。

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