本ブログでは VSCode を利用して、Python の開発環境を設定する方法を 初心者向けに分かりやすく紹介します（Windows環境）。
【内容】
- 「VSCode」と「Python」のインストール
- 「拡張機能」のインストール
- Pythonコードの実行
「VSCode」と「Python」のインストール
「VSCode」のインストール
VSCode の公式サイト からインストールします。詳細は下記ブログを参考にして下さい。
参考ブログ：【Visual Studio Code】インストールと環境設定
「Python」本体のインストール
Pythonも公式サイトからインストールします。下記のブログを参考にインストールして下さい。
参考ブログ：【Python 初心者】Python（CPython）のインストール
「VSCode」 Python拡張機能のインストール
Visual Studio Code では、Python 開発をサポートするための拡張機能が提供されています。本ブログでは最低限、下記拡張機能のインストールをお勧めします。
| 名 称 | 内 容 |
|---|---|
| Japanese Language Pack for Visual Studio Code | VScodeの日本語化 （上記の参考ブログで実施済） |
| Python | コードの自動補完やエラー検出、 デバッグの実行等 |
| Jupyter | Jupyter Notebook の統合実行環境を提供 |
| Path Intellisense | パスの補完 |
| autopep8 | PEP8に合わせて、フォーマットしてくれる |
Python拡張機能のインストール方法
VSCodeを起動し、画面左側の「拡張記号アイコン」をクリック、または「Ctrl + Shift + X」 を押して拡張機能タブを開きます。
拡張機能タブの入力欄に「Python」と入力すると、「Python」と名称が付く拡張機能が表示されます。その中からPythonを選択してインストールします。
Python：Python言語の開発をサポートする為の拡張機能
Pythonをインスト―ルすると、「Pylance」と「Python Debugger」も一緒にインストールされます。
Pylance：Python コードの解析や補完機能を高速かつ正確に実行する拡張機能
Pylanceの機能について簡単に説明します。
- 型アノテーションと型チェック
Python は動的型付け言語ですが、Pylance を使用すると、型アノテーションを活用して静的な型チェックが可能になります。 - コード補完とインテリセンス
コード補完やインテリセンス機能を強化する事で開発の効率向上を図れます。 - 自動インポート
使用しているクラスや関数に基づいて、必要なモジュールのインポートを自動的に提案します。
Python Debugger（PDB）：Python のコードをデバッグするための拡張機能
Python Debuggerは、Pythonに標準で搭載されているデバッグツールで、以下のような機能を提供します。
- ブレークポイントの設定
プログラムの特定の行で実行を一時停止し、コードの状態を確認できます。 - ステップ実行
プログラムを1行ずつ実行し、各ステップで変数の値やプログラムの流れを詳細に追跡できます。 - スタックトレースの確認
問題解決の情報として、エラー発生時の関数呼び出し履歴を表示します。 - 変数の動的変更
デバッグ中に変数の値を変更し、プログラムの挙動をリアルタイムで検証できます。
Jupyter：VSCode上でJupyter notebookを使用する拡張機能
VSCode内で直接Jupyterのノートブックを使用できます。この為、ノートブックで実行した事を即座にPythonファイルにコピーが可能となります。
Path Intellisense：ファイルパスの入力を補完する拡張機能
コード内でファイルパスを入力する際に、自動的に候補を表示してくれるツールです。その為、パスの入力ミスを減らす事ができます。
autopep8：コードを PEP 8（公式コーディング規約） に準拠させるフォーマッター
PythonのコードをPEP 8スタイルガイドに準拠するよう自動的に整形するツールです。このツールは、pycodestyle（旧称：pep8）を使用してコード内のフォーマットすべき箇所を特定し、修正を行います。
例えば、インデントやスペースの使い方、1行の長さなど、PEP 8で定められた規約に沿ってコードを整形します。
VSCode Pythonコードの実行設定
インストールしたPythonインタープリタの設定
- Ctrl + Shift + P で「Python: Select Interpreter」と入力し、Pythonインタプリタを検索
- インストールしたPythonインタープリタを選択
Pythonコードの実行確認
- Python コードファイルを保存するフォルダを作成します（例：C:\Projects\PythonTest）
- VSCodeで、作成したフォルダを開き test.py ファイルを作成します
- VSCodeの「ファイル」メニューから「フォルダーを開く」を選択
- フォルダを選択する「ダイアログボックス」が表示されるので、作成したフォルダを指定
- VSCodeの「ファイル」メニューから「新しいファイル」を選択
- 表示された入力欄に「test.py」と入力して「エンター」を押下してファイルを作成する
- 作成したファイル内に、print(“Hello, VSCode!”) と入力し、「ファイル」メニューから「保存」をクリック
- Pythonコード実行用のターミナルを開く
- Pythonコードの「表示」メニューから「ターミナル」を選択すると、画面下部にターミナルが表示されます。
- Pythonコードの実行
- ターミナルに「python test.py」コマンドを入力してコードを実行（「Enter」を押下）します。下図のように「Hello, VSCode!」が表示されればコードの実行は成功です。
まとめ
VSCodeでPythonの実行環境を構築するには、
- 公式ホームページから「VSCode」と「Python」のインストール
- Pythonに必要なVSCodeの「拡張機能」をインスト―ルする
ここでは標準的な機能しかインストールしませんでしたが、他にも便利な「拡張機能」があるので慣れたらインストールして活用しましょう。 - Pythonの実行方法
実行方法の一つとして、基本的なターミナルによる実行方法を紹介しました。
